代表理事挨拶 TOP MESSAGE

日本クリティカルケア看護学会 代表理事挨拶

第10期代表理事 宇都宮明美

 このたび、本会第10期体制において代表理事を拝命しました、宇都宮明美でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

 本会は、2004年に設立され、来年には20年を迎えます。設立時に「クリティカルケア看護とは、あらゆる治療・療養の場、あらゆる病期・病態にある人々に生じた、急激な生命の危機状態に対して、専門性の高い看護ケアを提供することで、生命と生活の質(QOL)の向上を目指す」と定義され、クリティカルケア看護領域の研究者や実践者が、それぞれの立場でキュアとケアの統合を検討してきました。20年で患者の疾病構造は変化し、医療体制は多職種連携や地域包括ケアシステムへと変化しています。パンデミックも経験し、看護の力を再認識もしました。重症化予防や早期回復の援助、苦痛緩和、希望や尊厳の保持という課題に向けて、「患者」ではなく、「病をもつ人」や「病をもつ人と生きる家族」に焦点をあてて、看護実践を発展させていくために会員の皆様とともに活動を推進してまいりたいと思います。

歴代の代表理事をはじめとする理事会の皆様、会員の皆様の活動で本学会は常にクリティカルケアをアップデートしてきました。今後も社会の情勢を視野に入れつつ、迅速に対応すべき課題には迅速に、深く思考すべき内容は検討を重ねる学会でありたいと思っております。

 学会内外の皆様からの忌憚のないご意見、ご指導、ご支援を賜り、日本クリティカルケア看護学会のために尽力したいと思います。どうぞよろしくお願い申し上げます。

 

2023年7月吉日
一般社団法人日本クリティカルケア看護学会 第10期代表理事 宇都宮明美
(関西医科大学 看護学部・看護学研究科 治療看護分野クリティカルケア看護学領域)